深夜ラジオは、過激な笑いの実験場。地上波のテレビに比べたら、コンプライアンスも緩めで自由が効き、マニアに向けた通な試合運びも許される。
“ラジオスター”アルコ&ピースを筆頭に、三四郎や空気階段、関西勢ならばミルクボーイと、”ラジオだからこそ”の巧さや顔を見せてくれるコンビも多い。
そんな群雄割拠なラジオの世界で、この春からスタートした新番組が、これまた個性的な輝きを放ち始めている。
『マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0』
昨年のM-1グランプリでチャンピオンとなったマヂラブによる看板番組だ。
番組レギュラー化で、二人のコアな面が爆発!
彼らのラジオは面白い。更に、その笑いの方向性は、とある特定の層に全力でオススメしたくなる。誰に? オタクに。つまりは、このエントリを読んでいるスマホorパソコンの画面の前にいる貴方に。
この『マヂカルラブリーのANN0』、兎に角、オタク寄りなトークが多いのだ。しかも、アニメ、漫画、ゲーム、ラノベ、更には、アングラっぽいネットネタ……と、なかなかに幅が広い。
元々、自前でゲームのプラグラミングを行い、アプリもリリース。更には、地上波のテレビ番組でエロゲのプレゼンを決行する等、あのアクロバティックかつシュールな芸風に加えて、”そっち系の好事家”であることもお笑いファンに知られていた野田氏だが、深夜ラジオならではのフリーダムな空気によって、そちら側の持ち味が爆発。更に、相方の村上さんも、そこら辺にかなり明るいと来ているので、なかなかにコアな内容になっている。
というか、野田氏の選曲は必ずアニソン、声ソンだし、オープニング曲は、『ファイナルファンタジーVII』の『ゴッドソーサー』だし、番組中に普通に「ふた○り」とか「受・攻」なんてキーワードが飛び出したりもするし、普通にヲタなんでしょう、お二人とも。
そんなマヂラブのトークは、”お笑い”と”オタク”の狭間を独自の感性でもってたゆたい続ける。これが、オタク友達の喋りを聞いているようで、実に耳に快いのだ。
そして、そんな濃い目な味付けのトークが、文化放送でもなく、インターネット放送でもなく、天下のオールナイトニッポンから流れてくる。ここが何とも痛快だ。
深夜ラジオ界の新たなスターになれるかも!?
レギュラー化する前、『マヂカルラブリーのANN0』は、三回に渡って、単発企画として放送されている。その時は、村上さんの風変わりな人間性を野田さんがリスナーと共にイジるという流れが多かった。
ところが、正式に木曜日の二部に昇格してから、やや雰囲気が変わった。明らかに、トークの内容に漫画やゲームのネタが増え、それに準じて、番組自体の空気も、ちょっとコアになったのだ。
個人的には、そんなラジオでのマヂカルラブリーが大好きだし、毎週、この番組をRadikoで再生するのが週におけるお楽しみの一つとなっている。
『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』『三四郎のオールナイトニッポン』『アルコ&ピース D.C.GARAGE』『うしろシティ 星のギガボディ』などなど、数々のオモシロラジオを世に送り出してきた福田卓也氏という名参謀と共に、深夜ラジオでも新たなスターとして眩い輝きを放ちそうなマヂカルラブリー。
『マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0』、文化系の人々は、特に面白く聴ける番組だと思うので、興味が有れば、是非とも一度、聴いてみてください。皆と一緒に、マヂラブのラジオを聴きたいよーーー!(漫才導入部における野田氏の叫びっぽく)
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